前略、セチガラ山より。

ブービンとか呼ばれている人の日々の世知辛いアレ



先日、会見というものを開いてみました。どうやったかをメモしておきます。小規模な会見をやる際に参考になるかも。

今回の行った会見は、
Engadget 日本版 新編集長就任会見 1月6日19時〜
です。

どんなイベントでも同じかもしれませんが、必要なことは、

・目的
・予算
・スケジュール
・場所
・内容

なによりもまず目的。長期的な取り組みではフワッとした期間も必要かもしれませんが、短期の取り組みは決断が早いほうが選択肢も多いし、周りの意見に振り回されないですみます。企画者はとくに自分の中に明確な目的を持った方がよさそう。ということで目的は3つ。

【目的】
・新編集長の周知
・Engadget 日本版のブランド強化およびリテンション
・コミュニケーションコストの削減

「新編集長の周知」は表向きの目的です。会見なぞ開かなくても矢崎の就任は周知できると思っていたので、それよりもこれを御旗に内部で企画を通しやすくする必要があると考えました。

組織には必ず、考えすぎて足が動かなくなる人や、リスクを語ってその実できない理由探しが得意な人がいるので、企画を実行する上で黙らせるための理由は必須です。

 

「Engadget 日本版のブランド強化とリテンション」はもっともやりたかったことです。ブランド強化のためには「僕らはちゃんとやってます」では弱いし、今振り向いていない人を振り向かせることはできません。メディアがちゃんとやるのは当たり前。ちゃんと秩序のない現実にドロップキックするし、ちゃんとハメも外すし、ちゃんとワクワクを演出するのです。立ち位置としてまず特異、変わっているなという印象を与えた方がその後も何かする時に注目してくれやすくなるはずです。

そこで今回の会見は、あくまでも広報などPR担当者向けのものとすることにしました。いつもはメディアが会見に参加するものですが、今回はメディアが会見を開き、PR担当者にお越しいただく形としました。
 

同時並行して新編集長就任をプレスリリースすると聞いていました。記者のための会見にするのも不可能ではありませんが、目的はあくまでもブランド強化。メディアが主役ではなくPR担当さんが主役の状態を作った方がよいかなと。

それはなぜか。メディアが取材参加したところで、他のメディアについてちゃんと書くことはまれです。また、書いてもらってもブランド強化につながるようなものでもないかなと。好意的なメディアだけがくるものでもありませんし、不用意に新編集長の出鼻をくじかれるような事態は避けたいと考えました。

ということもあって、メディアで参加する方は普段付き合いのあるライターさんを優先しました。噂を聞きつけ参加を申し込んでくれたメディアに対しては、人数の関係もあり基本的にお断りのスタンスをとりました。仮にそれでも来てしまった場合に限って参加していただくことに。



会見の案内は、年末から200の組織およびPR担当にメールしました。最終的に108人ぐらいの参加の申し入れがあり、Googleのフォームを使って集計に時間的なコストを割かないようにしました。

案内の内容はマジメと不真面目を織り交ぜた募集とし、媒体としてのカラーもマジメ一辺倒にならないよう配慮しました。堅苦しいのは我々らしくないし、参加者に楽しんでもらう仕掛けを盛り込む方がEngadgetらしいかなと。

ただ、どのぐらい声をかけるべきなのかわかりませんでした。通常の無料イベントでは歩留まり50%あたりに設定しています。しかしPR担当者対象なので、参加率はもう少し高いはず。70人以上来たらいいね、ぐらいに話していました。

参加希望者108人の内訳は、PR関係者75%、メディア関係者20%、ゆきずりの関係および親族が5%ぐらいに。ゆきずりの関係および親族といった選択肢を用意し「ナニコレ?」と思ってもらえれば正解なので、参加者に前日にリマインダーメールを送る際に集計結果自体も伝えました。

当日、実際の参加者は94人。それに加えて飛び込みの参加者がいらっしゃいました。会場がイス90脚だったので、申し訳ないことに立ち見の方が出てしまいました。歩留まりが良すぎてびっくりでしたが、どのぐらい声がけするかは段階的にやった方がいいかもしれません。




最後の目的は「コミュニケーションコストの削減」です。これは新編集長の矢崎により濃密にPRとのやりとりをしてもらうためでした。

新編集長就任当初、挨拶目的のやりとりが何件もセッティングされるのが常です。でも目的がほぼ挨拶なら一度にまとめてやってしまった方が効率化できます。

一度挨拶が済んでしまえば、次から具体的な話から始められるかなと思ったんです。PR担当者にとっては会うこと自体が仕事ですが、メディアにとっては必ずしもそうではありません。より具体的な話が進められた方がメディアは嬉しいんです。ただ、このトライが成功したかは就任1カ月後ぐらいにならないとわかりませんな。

と、いうことで目的の明確化はこんな感じ。




最後に予算とスケジュール、場所です。

今回の目的は上記の通りですが、残念ながら捻出できるお金はありません。予算0なので、会場費のかからない場所を探す必要があります。

幸いにして、普段よりイベントなどをやっているEngadgetは、会場費用のかからない場所を知っていました。100人規模のイベントであれば、費用の問題はクリアしやすいです。凝った演出とかするなら別ですが。もしイベントを開く予定がある方などいらっしゃればお繋ぎします。

スケジュールは仕事が本格的に動き出す前がいいと考えました。本格的に動きはじめてからだと無理して参加する方もいらっしゃるかもしれないので。

金曜日の夜ということで飲み物を用意するか迷いましたが、お金がないので潔くなしとしました。飲み物を出すにせよ、後片づけなどかかる時間をコストに入れる必要があるでしょう。

こういった設計のため、イベント自体は30分強で終了するシンプルなものとし、残りの時間を矢崎との名刺交換の時間に当てるぐらいが丁度いいと判断しました。イベント全体として正味60分の計算です。

 

内容については、開会、スピーチ、質疑応答のみとしました。予算との兼ね合いもありましたが、対談などのセッションを入れてみるのもありだったように思います。実際にそういったご指摘も受けました。

会見が終われば、どういったゴールを迎えたかをチェックしなければなりません。3つの目的、

・新編集長の周知
・Engadget 日本版のブランド強化およびリテンション
・コミュニケーションコストの削減

のうち、周知とブランド強化については、Twitterのトレンドにも編集長就任が一時上がっていたので、まぁよかったかなと。リテンション策としてQ&Aを長めに用意したつもりでしたが、どういった質問が出たのか把握しきれなかったのでこれは保留。

コミュニケーションコストの削減は、最後に長蛇の名刺交換行列ができたので、当日のできはよし。最終的に効率的なやりとりになったかはこれからって感じでしょうか。

とりあえず、自分でもいろいろ勉強になったので、また次にイベントをやるときに役立てたいと思います。 
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